しいたけは、カビ状の菌糸(糸状菌)で、原木から栄養を吸収しながら成長します。適切な温度と湿度が整うと、菌糸が集合して子実体(きのこ)を形成します。このため、しいたけの安定した発生には、養分蓄積のための榾木作りと適切な管理が重要です。
品種の特性
各栽培環境や労力に応じて、乾燥しいたけや生しいたけの栽培が可能です。以下は主な品種の特性です:
- KX-S035号(中低温性)
- 発生温度: 6~18℃
- 積算温度: 5,200℃
- 発生時期: 春(自然)、冬~早春(不時)
- 特長: 厚肉、大葉、黄褐色
- S32号(中低温性)
- 発生温度: 10~20℃
- 積算温度: 5,200℃
- 発生時期: 春・秋(自然)、初冬~早春(不時)
- 特長: 厚肉、大葉、明茶褐色
原木と伐採
原木の選定と伐採はしいたけ栽培の基本です。ナラ類(15~20年)、クヌギ(10~18年)の直径10~15cmが適しています。伐採は秋から翌春までが最適で、伐採後は3~4週間枝干ししてから玉切りします。

接種方法
接種は11月から4月までの間が適期です。電気ドリルを使って、樹皮面と直角に深さ20mm以上の穴をあけ、種菌を接種します。
仮伏せ
接種後すぐに仮伏せを行い、保温・保湿を徹底します。立込み式や横積み式で行い、キノコムシロやワラ束などで覆いをします。2週間後に点検し、種菌が発菌していない場合は散水を行います。
本伏せ
本伏せは原木内に菌糸を伸長させるため、湿度65~75%の環境を選びます。必要外の水分を抜き、深部まで菌糸を伸長させるのが目的です。
天地返し
榾木内の菌糸を均等に繁殖させるために行います。1回目は7月上旬、2回目は9月上旬に実施し、榾木の上下、表裏を反転します。
伏せ込み中の管理
温度・湿度の好ましい環境を維持します。直射日光を避け、通風を良くし、高温や過乾にならないように注意します。
害菌及び害虫対策
原木が害菌に侵されると収量が減少します。害菌の特性を知り、生態防除を行うことが重要です。トリコデルマなどの子のう菌類にはビオガードが有効です。
収穫管理
発生期の乾燥は減収につながるため、散水施設や風囲いを設けます。収穫は晴天の日が望ましく、雨にあった場合は一風当ててから行います。
目次
Toggle注意事項
きのこ種菌の拡大培養は種苗法により禁じられています。
最後に
しいたけの自然栽培・原木栽培法について、詳細な情報をご提供しました。品質の高いしいたけを育てるために、正確な管理と適切な環境作りが重要です。
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